制御工学博士の日常+備忘録

ようやく制御工学で博士を手に入れたので真っ当な人間になるべく研究以外の事とか色々と備忘録的にやっていく。そんな感じ

昔と今の指導方針について何となく違いが分かったのでまとめておく


目的

これまでの研究室での後輩指導を元に今とのギャップについて一つ問題点が分かったのでメモっておきたい。 今回の内容は研究指導をベースに考えてみたい。

これまでの指導スタイルと現在のギャップ

これまでの自分のスタイルからやる気がある人、あるいはコツコツ出来る人に対しての直接指導はうまくいってきた。 特に指導方法としては、 進捗どうですかアタックを細目にやっていたし、持っている技術や知識をとりあえず話す。 特にその場面に来たときに何パターンも繰り返し話すことで印象を与えておく。 これで結果的に後輩指導ではうまく回っていて、良い成果が研究で得られた。 これは現在も元職の研究室との連携で好循環が続いている。このスタイルはポスドクだったり博士学生だったから割と時間を気にせず後輩と話す機会(時間)に恵まれていたからだと思う。 (単純にコアタイムは有ったが定時で帰るという概念が無いということが大きい)

一方で教員として今の職場に来てから学生指導は理想と現実とのギャップが大きい。 その結果として多少なりともイラついたりする時が増えてきた気がする。

イラつきの要因はわかっていて、時間的な余裕がない。無能教員がいる。出世は年功序列(今の成果では全然足りない。もっとぶっ飛んだ成果を出さないとダメらしい)。家庭と仕事・研究のバランスが難しく思い通りにならない。

人間の感情で、「怒り」というのは理想と現実のギャップ、自分ではどうにもならない要素による影響に対して感情が「怒り」「イラ立ち」に変わると思う。 人間は面白いセンサを持っていて感情が伝搬するのでそういう点を出さないようにするのが重要だと思う(、が自分も全然できていないと思う)。 もっと意識のコントロールを覚えていきたい。。。

という訳で、今分かっている範囲で自分の中での指導スタイル・考えを以降に書いておきたい。 こんなことをここで書いておいて問題になりそうだが、その時は誰か説教してください。

自分で積極的に手を動かすタイプ

このタイプはこれまで通りのスタイルで良いので指導が簡単。一緒に遊べばいいだけ。

やりたいことがあるという割には行動が伴わないタイプ

このタイプは今厄介だと思っている。ある程度頭が良い人にありがちなタイプで、頭が良い分余計なメリットデメリットが 沢山考えついてしまって結果的に行動に起こすまでものすごいエネルギーが必要になる。 受験勉強とかはやらないと死活問題なのでこのレベルになるまで行動するエネルギーギャップが大きい。 いざやり始めたら結構凄いが、とりあえず行動しながら考えることが出来ないのでこのマインドを変えることが出来たら 相当伸びるはず。おそらく昔の俺はこっちのタイプだったかもしれない。

やる前からうまくいくか行かないかを考えることが一番時間の無駄なのでまずはやってから、またはやりながら考えれば良いと思っているが現実はうまくいかないな。。。

何からやれば良いか分からなくてやる気をなくすタイプ

何か課題を与えた時に、すぐ行動できない要因としては解決までのフローがイメージできていない。 そもそも知識が無くて何も分からない⇒行動できないという風になるんだろうと思う。

このタイプは恐らく一緒にやるのが良いんだろう。

難しく考えすぎていて実際は簡単なはずなのにめちゃくちゃ難しそうっていう風に感情が動く。 その結果行動ができなくなる人が多い。 それか知識が無くて行動できないって人もいるはず。

このタイプは一緒にやれば、案外簡単なんだということを肌で感じることになるのでその後の行動が積極的になってくれるのかもしれない。 分からないことを調べる方法についても一緒にやってどう調べればいいかという例を体験できれば変わるかもしれない。 結局は一緒にやってみないとダメだと思う。

分からないものを難しいと勘違いして手を出さないタイプ

このタイプも上と同じタイプなので一緒にやってみるってのが良いんだろう。

ここまでのタイプに対して、とりあえず行動してみるというマインドを植え付ける方法は、一緒にちょっとだけやってみてやる気エンジンを回してあげる、行動のハードルを下げてあげるという方法を取るのが良いと現状の自分では結論付けた。

教員としての問題点

問題点:会議や研究、研究費獲得のための研究費申請書作成、事務作業、授業準備、部活動

これだけの仕事がある影響で学生と直接接する時間がない。あと学生が卒研時間に来ないという問題もあるのでこれが加速する。 完全に負の循環が現在の学校教育の問題点になっていると思う。

というわけで問題はシンプルで、学生と直接接する時間が減っているのが根本な問題になる。 卒研という話で言えば、卒研時間で接する時間がない。雑談や進路相談というのは別途取っているがそれは教員の卒研に対する願望ではなく、 学生の死活問題から来る願望に教員が答えている形を取っているので、実質give and giveになっている。 学校教育ではgive and takeという概念はほぼほぼ無いはずなので、自分の研究成果を卒研で出したければ学生と接する機会を強制的に増やすしか方法はないんだろう。

研究室の回し方:検討案

今年の目標:卒研時間に来た学生で一緒にできそうなものがあれば一緒にやってみる。 卒研時間以外でも卒研をやっているなら時間がとれなそうな場合は相談に乗ったりアドバイスや方針について考えを話しておく。

来ない人:研究室に来るように呼び掛けるべきか否か。対応が難しい。とりあえず今年はギリギリまで放置しておく。 定期的な進捗だけは合った時に聞いて、進捗が出るようなマインドに変わることを祈っておく。