制御工学博士の日常+備忘録

ようやく制御工学で博士を手に入れたので真っ当な人間になるべく研究以外の事とか色々と備忘録的にやっていく。そんな感じ

【100均】100均のソーラパネルライトについて調べてみた

どうも。kwaz6です。

今回は100均のソーラーパネルライトの仕組みについて調べたりしてみたのでその備忘録です。

やったことは回路図をおこしてオシロスコープで充放電を確認しただけです。

 

目的

発電電力からモータを回したりLEDをPWM調光したいという願望があります。

これを実現するためにいきなり色々と買いそろえてもよいですが、壊しても問題なさそうなところから始めたいと思いました。

 

特に太陽光発電を考えるとソーラーパネルが1000円~2000円ほどの物が安いものでありました。ただどんな感じか確認したかっただけなので今回は100均のソーラーパネルを利用することにしました。

 

 

購入したもの

購入したソーラーパネルライトはこちら

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購入したもの

ソーラーアクセントライトは日中に充電して夜間にLEDが点灯するガーデニング用に使用できるもの。

ソーラーLEDライトは日中充電してボタンを押すと充電電力を利用してLEDであたりを照らすことができるもの。

 

ソーラーパネルライトの仕組み

実際にはソーラパネルが欲しかっただけなので他の部品類はいりません。

ソーラーパネルの配線をそのまま切断して回収するだけですが、それだけではもったいないのでせっかくなので100均ソーラーパネルライトの仕組みについて調べてみたいと思います。

100均のソーラーライトで調べると色々な方が同じことをやっているので私のは何番煎じかわかりませんがこれは自分のための勉強なのでやります。

 

まずはソーラーLEDライトからです。

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実際に分解してみた図

 構成は

となっているようです。

回路図を書いてみるとこちら。

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回路図

 

動作はボタンを押さない限りLEDに電流が供給されず、点灯しないというものでそれ以外は日中は充電される仕組みのようです。

ソーラーパネルとバッテリー端子の間にはダイオードが挿入されていますが、こちらはバッテリー電圧よりソーラーパネルの方が電圧が小さくなった時に電流が逆流するのを防ぐためにあるようです。これがないとソーラーパネルが壊れてしまうみたいです。やったことないのでわかりませんが。

なので、ボタンを押すと充電池から40mAの電流がLEDへ供給されますが、並列なのでLED定格の20mAずつ流れて点灯するということになっています。

 

以下に再度簡単に動作について整理します。

回路動作:

逆流によるソーラーパネル破壊を防ぐために逆流防止用のダイオードがバッテリーとソーラーパネル間に接続されている。

SWがONの時、バッテリーからLEDへ電流が供給される。

SWがOFFの時、ソーラーパネルの発生電圧とバッテリー電圧の電位差によりバッテリーへ電流が流れて充電される。

 

続いてソーラーアクセントライトについて調べてみます。

こちらの分解した写真はこちら。

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ソーラーアクセントライトを分解した様子

構成は、

  • LED×1
  • 充電池×1 (1.2V, 100mAh)
  • ソーラーパネル
  • Solar LED Driver IC (YX8051)
  • スライドスイッチ

まさかのICが使われていました。これでも100円で販売できるのは量産しているからなんでしょうか。すごいですね。このICについて何も知らなかったので調べてみると自動で充放電を制御してLED調光までしてくれる便利なICでした。(詳しい動作については中国語なのでわかりません。他の類似したICやブログ紹介している人の情報を集めた結果です。)

以下に回路図を示します。

 

 

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回路図

簡単に回路動作についてまとめました。

回路動作:

SWをONにするとICが動作かつソーラーパネルが太陽光で発電した時には充電を行う。

充電がされなかった場合、0.9V出力でLEDを点灯させる。

※バッテリーが100mAhとなっているがLEDは20mAほどしか流せないはず。データシートが中国語なので推測だが周波数が書いてあったのでおそらくPWMのようにLED調光によって電流量を抑えていると思われる。周波数を持っているということなのでVddとLx間にあるインダクタンス(330uH)により電流制限しているということなのでしょう。

詳しいところはしっかり読んでみればわかりそうですが、ガッツリやるつもりはないのでとりあえずは放置で。

 

IC内部の回路図はこちらです。これを見るとトランジスタっぽい記号が二つあるのでやはりスイッチングさせて調整してそうです。

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実験してみる

ということで最後に充放電の実験をしてみました。

実験で測定する端子は充電池の電圧です。

方法は至ってシンプル。

ただひたすらソーラーパネルを太陽光に向ける、反転して発電しないようにする。

この時の充電池間の電圧をオシロスコープでひたすら測定する。ということになっています。

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実験の様子(プローブで充電池間電圧を観測)

 

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実験結果

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オシロスコープの保存データ

この結果を見ると放電動作時は常に充電池間電圧は0.9Vであり、充電中に1.2Vまで充電される。また放電中は0.9Vで放電されるということになっています。
回路図にはインダクタンス(330uH)もあったのでおそらくICでDuty制御がされており、それで周波数に従って抵抗成分が出るような仕組みになっているのではないかと思います。(インダクタンス両端等,他のところもオシロで確認すべきでした。)

 

詳しいことは翻訳すればわかりそうですが、必要になったら調べて見ようと思います。

 

 

まとめ

今回は100均にあるソーラーパネルライトの仕組みを調べて見ました。色々と中身が分かったので、これからソーラーパネルだけ取り外して利用したいと思います。

 

それでは。